英検2級の難易度や合格ライン、大問ごとの出題傾向や勉強法など、一次試験の対策法を完璧に網羅していきます。
英検2級を受ける者は、この記事の通りに学ぶべし!
何が出る?配点は?
英検2級の一次試験は、大きく分けると「筆記試験」「リスニング試験」の2部構成になっています。それぞれの内訳を見てみましょう。
筆記試験の出題内容
大問 | 内容 | 問題数 |
1 | 語句補充(単熟語・文法) | 20 |
2-A | 長文の語句補充 | 3 |
2-B | 長文の語句補充 | 3 |
3-A | メールや図の読解 | 3 |
3-B | 長文読解 | 4 |
3-C | 長文読解 | 5 |
4 | ライティング | 1 |
筆記試験では、大問1~3でReading(マークシート)、大問4でWriting(英作文)が出題されます。
難易度は「高校卒業レベル」といわれており、出題される単熟語・文法のレベルはセンター試験(共通テスト)と同程度と考えて良いでしょう。
試験時間は85分です。ライティングで時間をかけすぎなければ、そこまで焦る必要は無いでしょう。センター試験などと比べれば時間には余裕がある試験といえます。
リスニングの出題内容
大問 | 内容 | 問題数 |
1 | 対話文の聞き取り | 15 |
2 | 文章の聞き取り | 15 |
リスニングの試験時間は25分。普段からあまりリスニングをしていない人は集中力が切れてしまいがちです。
準2級までは第一部~第三部の「大問3つ」構成でしたが、2級では1つ減って「大問2つ」構成になります。問題数自体は同じく30問です。
使われる表現や放送スピードなど、準2級から難易度は結構上がる印象なので、リスニングは特に練習しておいた方が良いセクションといえるでしょう。
まずは過去問を解こう
受ける級を決めたら、まずは過去問を解いてみましょう。英検の公式サイトに、過去3回分の過去問がアップされているのでそちらを活用するのが良いでしょう。
合格ライン
英検公式サイトによると、英検2級の合格基準ラインの目安はCSEスコア換算で1520点となります。(※出典)
英検二級の一次試験は満点が1950点なので、78%が合格ラインとなります。ただしこれはボーダー(合格最低点)ではないので、ざっくり7割程度が目安と考えておくとよいでしょう。
7割超→ Good job!!
4~6割→ このままだと不合格
3割以下→ ひとつ前の級から学び直すべき
英検は4択のマークシート形式なので、ランダムでも25%は正解する計算です。3割程度しか取れていない人はほぼ解けていないに等しいので、ひとつ前の級(準2級)から学びなおすことをオススメします。
とにかく一度過去問を解いて、自分の現状を知ることからはじめましょう。
とにかく過去問を解くべし!
以下に大問ごとの出題傾向と対策法を紹介します。過去問を解いてみて苦手な大問が見えた人は、この通りに実践してみてください。
大問1対策(単熟語・文法)
大問1では、短文形式の語句補充問題が出題されます。主に、単熟語の知識、文法の知識が問われます。
単熟語の勉強法
単熟語のなかでも、名詞と動詞の意味を問う問題が1番よく出ます。他の品詞と比べても名詞と動詞の出題頻度はだいぶ高いので、覚えるならまずこの2つを重点的に攻めるべきです。
時間がない者は、名詞と動詞だけに絞るのもよいと思うぞ!
名詞動詞を覚えたあとでも余裕がある人は、形容詞副詞など他の品詞、熟語も毎回2~3問程度は出ているので覚えておきたいところです。
文法の勉強法
文法問題は、高校レベルの内容が幅広く出題されます。時制や助動詞が多めな印象ではありますが、出てない年もあるので絞って学習するのは危険です。
文法書などで学習するのが理想ですが、時間が無い人は英検2級の対策本を購入し、よく出る内容だけをざっくり学ぶのでも悪くはないと思います。
大問2対策(長文穴埋め)
大問2では、長い文章の中の( )を埋める問題です。単語の知識はもちろん、文章の流れを読み取る力が問われます。
たまに( )の前後を読むだけで解けるラクな問題もありますが、前後だけ読んでも解けない問題もあるので、いずれにせよ正確に文章を読み取る練習は必須です。
長文問題が解けるまでの3STEP
いま長文問題が解けていない人は、必ずLv.1~3のどれかに当てはまるはずです。
Lv.1 単語が分からない
Lv.2 正しく英文解釈できない
Lv.3 時間が足りない(時間無視なら解ける)
Lv.1の人は分かりやすいですが、Lv.2とLv.3は混ざりやすいので要注意です。
Lv.2とLv.3の違いは、時間のかかり方に関係なく正しく文章を読めているかどうかです。つまり、
制限時間無しなら全部解ける=Lv.3=スピードを上げる修行をすべき
制限時間無しでも解けない=Lv.2=まず正しく読む練習をすべき
という話になります。
初めて英検2級の問題を解く時には、まず制限時間をなくして、全部しっかりと長文を和訳してから解いてみてください。それでLv.2なのかLv.3なのか判断しましょう。
大問3対策(長文読解)
長文を読んで、内容と合うものを選択肢から選ぶ問題です。「内容合致問題」と呼ばれます。
言い換え表現を「探せ」
こういう形式の長文問題は、「読む」というより「探す」という意識を持ちましょう。先に選択肢に目を通して、問われている箇所を文章から探すのです。
探せ!
ただし「探す」とはいっても、もちろん選択肢の文章が「そのまま」長文に書いてあることは2級レベルではほとんどありません。
基本的には「言い換え表現」が使われています。英検に限った話ではないですが、普段から類義語や類似表現を意識しておくと長文問題はだいぶ解きやすくなります。
長文は順番通り
嬉しいことに、ほとんどの問題は順番通りに出題されます。
例えば、長文問題に(1)(2)(3)の3つの問題があるとしたら、長文の1段落目に(1)の内容、2~3段落目に(2)、最終段落に(3)といった具合です。
これを意識するだけでも、本文から探す時間を大幅に短縮できるはずです。
大問4対策(ライティング)
細かい対策は別の記事で話しますが、ここではざっくりの対策法を紹介します。
英検2級のライティングは、TOPICに対しての意見とその理由を2つ述べる形式で、語数の目安は80~100語となっています。各理由ごとに2~3文書ければ文字数としては十分となるでしょう。
2級の問題用紙には「POINTS」といって、理由を考えるうえでヒントになるポイントが記載されています。これを見るだけで結構なヒントになります。
とにかくミスらない文章を
英検2級ライティングの採点方式は、公式サイトにも記載されています。(※出典)
「内容」「構成」「語彙」「文法」の4項目が用意されており、ミスがあるとその項目から点数が引かれるしくみです。要はミスすればするだけ減点されるということです。
作文の内容を考える際、なるべくミスしないような文章を考えるようにしましょう。変に難しい単語が必要な文章を考えると、減点対象となり損しかありません。
よっぽど幼稚な文であれば別ですが、なるべくシンプルでミスのない文章を書くようにしましょう。
リスニング対策
細かい対策は別の記事で紹介するので、ここではざっくりの傾向と対策だけお話しします。
準2級との違いは?
ちなみに英検準二級では、対話文から選択肢まですべてが放送される問題(問題用紙に選択肢が書いていない問題)が大問1(No.1~10)で出題されました。これが二級では丸々無くなります。
つまり英検二級のリスニングは、全ての選択肢が問題用紙に書いてあることになります。なので必ず、英文を聞く前に選択肢に目を通しておくことをオススメします。
英検2級のリスニングは準2級と同じく放送が1回しか流れませんが、聞く前に選択肢をみておけば、ざっくりどんな英文が放送されるのかを予測することができます。
また、2級リスニングの第二部(長めの放送)は特に、準2級のときと比べて文章のレベルも上がり、文も長くなります。
選択肢を放送前にチェックするのはもちろんのこと、文章全体の流れを追ってメモを取る練習をしておくと良いでしょう。